リトルピアニストを育てましょう〜茨城県のピアノの先生のブログ〜

全日本ピアノ指導者協会会員 バスティン研究会会員 ヤマハピアノスタディ認定講師(13級~11級グレード試験官)

練習しない。練習できない。私の解決策

暑い日が続いております。

いかがお過ごしですか?

またまた久しぶりの更新です💦

 

さて、今日は毎日の練習についてです。

 

関連の記事は過去にも書かせていただいていますが、大切なお話なのでまた書きます。

 

ピアノは練習が必要不可欠な習い事であり、週1のレッスンより、週6の練習がどれだけできたかで上達に差が出てきます。

小さいうちから練習が習慣になっている生徒さんなら、「練習楽しい!」「練習すると、上手になってくるぞ!!」を体感しているので、毎日練習するのは全く苦ではありません。むしろ快です。ご家族も協力的です。

 

ただ、練習しない子(できない子)も現実にはいますが、

「どうして練習しないの?」

「何で練習できなかったの?」などと、たずねたことは一度もありません。

 

「だって〜〇〇なんだもん」

「でも〜〇〇で・・・」

「〇〇だから〜練習できなかった」

 

返ってくる言葉はだいたい想像がつきますし、これらは全て言い訳のセリフ。

子どもたちの口から言い訳を語らせたくないのが一番の理由です。

 

ただし、普段はよく練習している生徒さんが、珍しく練習してない様子が伺われた日は、親御さんにたずねます。

病気で一週間寝込んでいたとか、身内に不幸があったとか、年に一回の家族旅行とか、特別な事情があることがほとんどです。

「何で練習できなかったの?」と訊いてしまうと「家族で旅行だったから✈️」と言わせることになってしまい、真面目な性格の子なら、家族旅行が悪いことになってしまうかもしれませんよね。 

 

たまにはいいじゃない、家族旅行✈️

夏休みなんですから。

 

練習しないことに対し、親御さんさんからどうしたら良いか?と相談されることはよくあります。

過去記事にありますが、練習しなくて良いことは絶対ありません。

 

私は10代の頃、テスト前で練習できなかったなどと言い訳をすると「少しだけ早く起きる、少しだけテレビの時間を減らす、そうやって練習時間をつくる工夫をしなさい」と言われたものです。

 

「少しだけ」が、鍵だったような気がしています。

あんまり早起きしても、睡眠不足で体調を崩します。授業中に居眠りをしてしまうかも。

全くテレビを見ないと、お友達との会話に入れず、学校がつまならくなってしまいます。特に女子はグループ行動しますからね笑

 

5分くらいの練習から徐々に延長するようにしていければ良いのではないでしょうか?

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↑こちらは、練習した日に親御さんからサインや印鑑などを押してもらい、レッスン時に好きなシールを上から貼る手帳です。

使い方は色々あると思いますが、楽器店等で購入できます。

 

脳科学者の澤口俊之先生によると、やる気は脳が報酬への期待をもつことで起こるそうです。

 

お気に入りのシールが貯まる様子を嬉しそうに見つめる子。

一冊150個ありますから、毎日練習してもおよそ5ヶ月かかります。

一冊終わるときの達成感は、やり抜く力を育みます。

 

澤口先生のお話をもう一つ。

楽しく試行錯誤をしながら、何かに打ち込んだ子どもは、やがて楽しくないことにも向き合える力を備えるそうです。

 

たくさん練習したら、こんな素敵な曲が弾けるよと、ちょっとした曲を弾いてあげることも、やる気を起こしてくれたりします。努力の先に見える世界を示してあげることも有効なのかなと思います。

 

ピアノの練習。

練習するきっかけをつくってあげるのは、指導者の腕なのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3歳児さんがたくさん入会しました

5月は一度も更新しないまま、6月も残り一週間‼️

すみませんm(_ _)m

 

おかげさまで未就学児さん、それも3歳児(年少さん)がたくさん入会してくださり、レッスン準備に追われていました。

 

よく3歳児さんママに質問されるのは、

「うちの子、字が読めません」

「数字が読めません」

が、圧倒的に多いです。

 

確かに楽譜には発想記号、拍子記号、歌詞など文字や数字の記載がありますが、幼児さんに最も大切なことは、音楽と仲良くなること。

リズムに合わせて体を動かしたり、曲の雰囲気に合わせて歌をうたったり、音楽を感じることから始めます。

 

楽しい音、悲しい音、優しい音、怒った音、、、このような感情を、音で表現できる感性や耳を育てていきます。

 

筋肉や骨格の発達には個人差がありますから、手の形や指先の指導で、無理は禁物ですが、意識付けは必要なので、遊びの中で取り入れます。

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田村智子先生のプチわかーるピアノB(導入テキスト)に出てくる「イチゴつみ」という曲では、1と5の指を使って苺を摘む指遊びで、左右の手、指番号の理解、ピアノを弾く手の形をつくるのが目的ですが、エプロンにマジックテープで取り外しできる苺を貼り付けた、自作の教具を使っています。

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歌いながら楽しそうに、苺を摘んでくれます。

 

指番号は、「いち!」と言って親指、「に!」と言って人差し指‥‥を触ってあげると、やがて発語と指が連動するようになりますので、読めなくても大丈夫です。

 

他にも積み木、お手玉、紙芝居などの遊びの中には、学びがいっぱい。

 

字が読めない、数字が読めない、

全く心配ありません(^o^)

 

だって、私が初めてピアノを習いに行ったときも字も数字も読めませんでしたから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

譜読みが苦手な生徒さんに対する指導のヒント

先日、音楽ライターでピアノ教本の研究者、ピアノ指導者でもある山本美芽先生のセミナーを受講してきました。

 

「譜読みの力を伸ばす教本」というテーマで、世界中の教本の譜読みのアプローチの特徴を見ていきました。

 

私も普段はバスティンを使っているため、基本はプレリーディングから入り、生徒の発達度、理解度に合わせて絶対読み(音名読み)進めていますが、なかなか覚えられない、線を指さして数える、フラッシュカードなのに時間がかかる‥‥といったことが多々あります。

 

まんなかのド以外の加線の音符は除いた線の音符、間の音符の24個のフラッシュカードを45秒で読むことを目標にレッスンしていますが、得意、不得意がはっきり分かれます。

 

ひらがなだって約50個、トーマス、プリキュアポケモンだって ものすごい種類いますので、24個ってたいした数じゃないでしょ??と思っていましたが、興味があるからこそ、覚えられるものは覚えるのでしょうね。

 

「生徒のできないを生徒自身のせいにするな。自分の指導力を省みなさい」

学生時代の恩師が、いつも仰っていた名言です。

 

山本先生にご紹介いただいた沢山の教本、それぞれの譜読みのアプローチ法を学び、またひとつ、譜読みの指導のヒントが得られました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バスティンメソッド

4月

新年度がスタートしました。

おかげさまで本年度も数名の新しい生徒さんにご入会いただきました。

ありがとうございます😊

 

さて、今日は導入期の生徒さんに使っているメソッド、教本をご紹介します。

 

まずは、ヤマハの【ピアノスタディ】【なかよしピアノ】。

こちらは私自身のルーツでもあり、ヤマハグレードを取得したいというご要望があった場合によく使います。

伴奏が美しい ちょうちょう、きらきら星、かっこいいと大人気のオリジナル曲 とべ!うちゅうせんは、発表会の連弾で毎年誰かは弾きます。

数名のイラストレーターさんが挿絵を担当しているようで、曲によって絵の雰囲気が全く違います。子どもたちは挿絵を見ながら音のイメージをふくらませます。

この曲とこの曲、絵を描いている人同じだ〜‼️と気がつく子もいます。

 

もうひとつ。

ここ数年よく使っているのは、【バスティン パーティーシリーズ】です。

五線上の音符を読む前のプレリーディング譜(リズムと音の高低)は、初めてピアノを習う年齢が低くても、楽しくレッスンが進みます。

 

そして、全調メソッドであることが最大の魅力です。

♯や♭のたくさんついた調(12個の長調)を早い段階から経験します。

 

先日、ハワイ旅行へ出かけた生徒さんが、向こうでウクレレの体験レッスンを受けたそうです。

その際に、CとかFとかコードネームが出てきたらしいのですが、バスティンでメジャーコードは触れていたので、よくわかって楽しかったそう。

自分が知っていること、自信のあることが役に立つと嬉しいですよね。

その生徒さんは幼稚園生の男の子なので、さぞ楽しかったと思います。

 

同じように少し大きい生徒さんも、メロディー譜(右手の旋律だけの楽譜)の上に書かれたアルファベットが、コードだと最近気がついた‼️と嬉しそうに話してくれました。

これからは流行りの曲も、自分で左の伴奏を考えられますね。

 

パーティーシリーズの次のベーシックスは、楽典も充実しています。

 

そして曲のジャンルも豊か!!

導入・初級の段階で4期(バロック、古典、ロマン、近・現代)を学びます。

私は昔ながらの古典からのコースだったので、ブギとかブルースとか近現代の曲はちょっと馴染みにくかったです笑

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バスティンを通して身につけたことが、生涯、音楽を楽しむことに役に立てばと思います。

 

最後に、このような素晴らしいメソッドを世に送り出してくださったアメリカのジェーン・バスティン先生が先月末お亡くなりになったそうです。

 

【生涯にわたって、音楽を愛し、楽しみ続けることができるよう願ってやみません】

バスティン先生の教えを、これからも生徒たちに伝えて行きたいと思います。

どうぞお見守りくださいm(_ _)m

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピティナピアノコンペティョンの季節到来!

お久しぶりです。

桜が満開‼️すっかり春ですね✨✨

 

さて、ピティナ(全日本ピアノ指導者協会)では、2月末にコンペの課題曲が発表され、挑戦する生徒さんたちは、一生懸命練習に励んでいます。

 

私たちピアノの先生にとっても、ピティナピアノコンペティョンは、研鑽の場です。

指導法や演奏法などを研究するための勉強会、課題曲セミナー、公開レッスンなどが全国各地で開催されています。

 

先日、「審査員はどう聴くか?」というテーマのセミナーを受講しました。

 

参加したピアノ指導者全員で(50名くらいいたでしょうか?)、映像の中の数人の演奏を聴き、採点(7〜10点満点、0.1刻み)とコメントをする というものをやってみたのですが、本当にどんぐりの背比べでした。8.0〜8.5点付近は大勢いました。

 

実際のコンペも5名、本選は6、7名の審査員の平均点で審査しますが、予選通過ライン付近の点数差は1点以下。

小数点以下の世界なんですよね。

 

 

たまたま同じ日か翌日の夜、カラオケバトル?というテレビ番組を見たのですが、99.199と99.211みたいな差です。

 

それに、自分はAさんよりBさんのが良かったのに、他と複合した際はAさんのが得点は上というように、審査員によって聴き方や好みの違いもあります。

 

ピアノの甲子園とか、東大受験並みの難関とか、いろいろ比喩される大規模なコンクールですが、私は挑戦する気持ち、毎日の練習、本番までのプロセスを評価しています。

 

コンクールという性質上、点数がついてしまい、予選通過する者・しない者と競う場にはなってしまいますが、芸術には正解とか絶対はありません。

 

講師の沢田菊江先生もおっしゃっていましたが、「音楽は正解のない世界、結果はみずもの」だということです。

 

審査員のお一人が体調不良で、別の審査員になったら?

結果は変わるかもしれませんね。

 

挑戦する生徒さん、がんばってくださいね!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンサンブルから学ぶこと

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先日、ピティナピアノステップにチェロとデュオで出演しました。

 

ヴァイオリンまたはチェロとのアンサンブル。

本当は生徒に出てもらいたかったのですが、ピアノのソロや連弾の経験しかない小さな生徒たちは、親御さんが心配してしまい、また高学年の生徒たちも恥ずかしい気持ちや失敗を恐れる気持ちもあるようで、エントリーなし💧

 

こうなったら、私の姿をみて、やってみたい!!を引き出さなければ。

 

それで、生徒向けのプロモーション動画を兼ねての選曲でしたが、多喜靖美先生監修のオブリガートの美しさと言ったら、大人も十分に楽しめる楽譜でした。

 

はじめの一歩(東音企画)←画像の楽譜

※数巻シリーズがあります。

 

今回演奏したのは、名曲編の「秋のスケッチ/ギロック」です。

 

ギロック 叙情小曲集の中の一曲ですが、切ない秋の情景が浮かぶ、もの悲しいメロディで、個人的には昭和の歌謡曲?のイメージがあります。

ふれあい (悲しみに出会うたび〜 あの人を思い出す〜 の曲)とコード進行が似ています。

 

 

個人練習は、チェロのパートを電子ピアノの録音機能を使って合わせていましたが、生のチェロの音色はやっぱり違う✨

あたたかみのある落ち着いた音で、ピアノのメロディを支えてくれます。

 

前夜リハの都合がつかず、数回レッスン室で合わせただけの、ぶっつけ本番だったので、響きのバランスが心配でしたが、講評では、良いバランスでした、流れが良かった、呼吸が合っていて良かった、等のメッセージがいただけたので、ひと安心。

 

普段も自分の音を聴くように指導しますが、アンサンブルによって、バランス、相手の音を聴くこと、フレーズの歌い方、流れ、呼吸、テンポ感などを、より意識します。

 

先生と連弾なら発表会に出るけど、ソロは嫌だ!と頑なに言う生徒がいます。

理由は

「ソロは大変。連弾はラク」

 

それは違います!!

(確かに安心感はあるかもしれません。

特に小さい生徒さんの場合はですね。)

 

ソロでミスするのは自分一人の責任ですが、連弾や他の楽器とのアンサンブル、伴奏って、ミスするわけにいかないので、一人より大変ですよ!!

 

先生と生徒の連弾の場合は、先生がカバーしてしまいますが、もし、学校の合唱の伴奏、ピアノが止まってしまったり、流れをミスしてしまったりしたら、どうなりますか??

 

スポーツの団体戦みたいなものではありません??

 

とにかく、

やっぱり、

結局、

 

コツコツ練習はしなければいけませんね笑

 

伴奏が上手な生徒はソロで弾かせてもやっぱり上手です。

指揮者を見ながら、他の楽器や歌い手の

音も聴きながら、自分もピアノを弾く余裕があるわけですから。

 

ソロ演奏の上達が期待できますから、ぜひアンサンブル体験をしてみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピンポン⭕️!もブブー❌!もないから大丈夫

毎日寒いですね。

 

インフルエンザも大流行。

レッスンをお休みする生徒さんも多く、この数週間は寂しいです😔

お大事にしてくださいね。

 

今日は、「表現すること」「自分の考えを伝えること」について。

 

保育園のグループレッスンでは、歌をうたったり、先生のピアノを聴いたりして、どんなことを思ったかを園児たちにたずねます。

 

年少組さんの「楽しかった!」はお決まりで、年中・年長組さんになると、具体的な感想を述べたり、イメージした物語を発表したりします。

 

この時、私が必ず言うのが

「ピンポン(正解)もブブー(不正解)もないから、大丈夫。お話聞かせてね」

ということ。

 

昔、人前で発言をすることが苦手な友人がいて、こんなことを言っていました。

 

「小学校のとき、手を挙げて発表したら、答えが間違っていて、クラス中のみんなに笑われた。それから人前で発言することが怖くなった」と。

 

(うん・・・

社会でもそういうことありますね。

正しいことを言わないと「はっ?」って空気になるやつですね。)

 

私は笑われても平気な性格だったし、

むしろ笑いをとりたくて、おもしろいことを言わなきゃ🤣くらいに思っていました笑←表現者に向いていた?ということなのかもしれませんね。

 

園児たちは、目をキラキラ輝かせて、考えを述べます。

間違える心配がありませんから。

 

時々、うーん??それはちょっとちがくないかい?と思うこともありますが、

「そんな考えもあるね。じゃあ〇〇なんてのはどう??」と一旦受け入れてから、(本来、正解はないけど)正解に近いほうへ導く。

絶対に否定しないこと。

 

発想を広げ、たくさん考えさせる。

そして、それを表現する。

 

ピアノといった芸術の分野に限らず、

たくましく生きていくために、伸ばしてあげたい力ですね。